WILインタビュー:クラウディア・カッペル・ジョイさん

クラウディア・カッペル・ジョイさんのインタビューをご紹介します。

アメリカにあるCONCEPT LIGHTING LABの創始者でありデザイナーとしてご活躍です。

 

 

動画はこちら

womeninlighting.com

 

注)

日本語訳ですが、結構端折っている部分や間違っている箇所もあります。

あまりに違うところは修正していきますが、大まかな意訳として大目に見てお読みいただければ幸いです。

 

Q. 自己紹介をお願いします。

私の名前はクラウディア・カッペル・ジョイといいます。

オーストリア出身でアメリカに住んでいます。

私は建築と建築照明を勉強して両方のフィールドで15年ほど仕事をしています。

私はコンセプトライティングラボの創立者で、共同創立者である私の夫と作った会社で5年前に創設し、6年目になります。

私の会社は5人のスタッフがいてアメリカ南西のアリゾナの街にあります。

もし知りたい方がいらっしゃるようならかなり南なんですがメキシコとの国境から数分の所です。

私はオーストリアグラーツと言うところで建築設計を学びました。

卒論を書く際にスウェーデンアイスホテルを作るプロジェクトに参加する機会に恵まれました。

「白さ」がテーマでしたが、卒業するまで1年このプロジェクトに取り組みました。

そこで自分が照明の事について何もわかっていないことに気づき、

もっと照明のこと勉強する必要性を感じて、スウェーデンの学校で学ぶことにしました。

私の基本的な興味は、空間の雰囲気作りと光のあり方についてです。

 

 

Q. あなたの仕事について教えてください。 

先ほどお話ししたように私たちのスタジオには5人のスタッフがいて、主に建築照明に特化しています。

外部のデザインチームと共同しながらプロジェクトを進めます。

一緒に共同する建築家やデザイナーは照明に興味のある人が多いですね。

私たちは専門的な電気の知識から昼光と人工照明バランスを含めホリスティックな空間デザインを提案しています。

今までのプロジェクトのポートフォリオを見ると、その多くはハイエンドな住宅やホスピタリティーのある商業プロジェクト、

それからインスタレーションのようなアート照明のプロジェクトなどがあります。

 

 Q. あなたの「ライティングデザイン」に対する考えを教えてください。

ライティングデザインをよく理解していない人が最初に思い浮かべるのはランプのデザインですよね。

もちろんそうなんですけど、そうした器具的な光のデザインだけではなくて、

消費電力などの電気的な事も含めてシステマチックに進んでいく面もあります。

これまでに建築家や他のデザイナーとコラボレーションをしてきて面白いと思うのは

それぞれのデザイナーがそれぞれのアプローチや方法論、コミニケーションのプロセスを持って臨んでいることです。

その違いが面白さでもありチャレンジでもあるのかなと思います。

私たちのプロジェクトパートナーは、どんな異なるアプローチであってもそれを反映してくれます。

私たちは通常昼光の分析から始めるんですけれど、

時によっては設計のプロセスにまで戻ってデザインを調整しなければならないこともあります。

それは消費電力のことだけではなくて、昼光のバランスが重要なんですね。

それから昼光のコントロールのためにフィルターをどういったものを用いるのか、

その上で人工照明を配置していくのかなど、戦略を立てるのです。

大抵光のことだけではなくもっと深い、空間への理解が必要とされます。

 

Q. あなたの「照明とテクノロジー」に対する考えを教えてください。

私は専門的な知見を持って仕事をしていますが、学ぶ事は常にあります。

照明のテクノロジーは常に変化していっていますから。

それゆえに興味深い分野でもあると言えると思うのですが、

コンスタントに変化していて本当にエキサイティングですね。

LEDの進化をここ数年だけ見ただけでも、

科学的なアプローチもあり、それからリサーチに基づいたマーケットができたり・・・

そういったことが同時多発的に起きていることがとても面白いです。

私はよく思うんですけれど、ライティングデザインや他の分野も含めて

私たちは新しいテクノロジーに対してとても注意深くなるべきです。

速すぎる位のスピードで受け入れられ広がっていくのですから。

照明の新しいテクノロジーとして光のコントロールが今とても大きな話題であり、

マーケットが出来上がりつつあります。

光をコントロールする技術としてインターネットを介したものは

照明だけでなくあらゆるものとネットワークが広がっていく。

とても興味深い事ですが、よくよく注意しなければならないものだと思います。

健康面でのことや、また経済的なリアリティー、つまり誰がそのシステムを使う金銭的余裕があるのか

またそのような大きなアプリケーションから得られたデータをどう使っていくのか。

未来のテクノロジーはとても注意深く見られるべきだと思います。

 

Q.時間があったらどんな研究をしてみたいですか?

日中の光と人の知覚との関係を調べてみたいですね。

どう表現するのかノーアイデアですけど、

多分何かしらのインスタレーションのようなスケールのものになるんじゃないかな?

見た人がどんなふうに反応するのか観察したい。

 

Q.あなたのお気に入りのプロジェクトを教えてください。

ここ数年のすべてのプロジェクトがとても大切なプロジェクトなんですけれど、

1つ挙げるなら「ホワイトルーム」という2003年のアイスホテルでの論文プロジェクトです。

気づきの機会を得たというか、とても興味深い経験になりました。

このプロジェクトが誇らしい理由としては、長い時間をかけて論理的に理解したプロセスであったことと

デザインの表現としてたくさんのことを学んだことです。

プロジェクトはクライアントとのコラボレーションでもあるんですが

このプロジェクトを通じてリアリティーを持って臨むことができました。

一見似たようなプロジェクトでも、一つ一つが異なるプロセスを経て出来上がっています。

よく考えられた光のデザインは空間の魅力を増幅させ、価値のあるものへと押し上げます。

このプロジェクトでは部屋の白さが特徴なのですが、

素材のクオリティーやディテールがデザインの核となりました。

実際にお客さんが中に入って、それぞれにその環境を読み解き理解していて

それを端から見て反応したりしているのを見るのはとても面白い経験でした。

そういう経験ができるのは今でも何年経った今でもとても幸せなことですね。

 

Q.あなたにとっての「挑戦」はどんなことですか?

「チャレンジする」と言う時には、乗り越えるべき壁が1つあるというわけではないと思うんです。

私は今は小さな規模で事務所を運営していますけれど、

たった5人のスタッフがいるような小さな会社でもたくさんのチャレンジが常に起こっています。

デザインする上でたくさんのやらなければならないことがありますし、

時間や業務のマネジメントも同時にやっていく必要があります。

チームの一人一人が大きな影響を受ける部分でもあります。

それともう一つは地理的なチャレンジでしょうか。

都心から遠く離れたこの地でデザインすることを選んだので

何か新しいものを見たりするにも都心まで行かなければならない。

クライアントとやりとりするためにも遠出しなければならないことが多く、決して楽ではないんですが

独立した環境の中で、独立したスタンスであるということが

私たちの利点の1つでもあると思うんです。

もちろん数年がかりでの、とてもチャレンジングなことでしたけれど、

今になってみると実際にはよかったのかなって思います。

 

Q.あなたに強く影響を与えた人はいますか?

最初に思い浮かんだのは友人のカイ・ピーポですね。

みんなから愛される光のような人です。

たくさんのことを考え理解してくれてインスピレーションをたくさん与えてくれる人です。

あるプロジェクトのリーダーだったカイとニコラスが私を責任あるポストに立ててくれました。

私が成長できると本当に信じてくれてそのような機会を与えてくれたんだと思う。

彼が空気で私が飛べるように翼を支えてくれたような感じで、とても感謝しきれない位感謝しています。

それと余談ですが個人的にもう一つとても感謝してることがあって、

夫と出会ったのも彼が引き合わせてくれたんです笑。

 

Q.あなたのインスピレーションの源はどんなことですか?

光の現象を観察する事は本当に楽しくて。

移り変わっていくところを見たり、どんな原理で動いていて、私たちの注意を引くのか。

たったひとつの瞬きの間に計り知れないほどの情報が飛び込んでくる。

不思議な光の効果を見ているのは本当に楽しいです。

とてもリフレッシュできるなと感じるし、インスピレーションを受けるんです。

 

Q.「WOMEN IN LIGHTING」について思うことを教えてください。

私は正確な数字はわからないんですがカンファレンスがあってなどで登壇者を見ている限り

発表者の男女のバランスはまだ取れていないように見受けられますね。

それが何故なのか、はっきりとした確証は無いんですけど、

思うに女性たちはたくさんの肩書を持っていて、それぞれたくさんのタスクに追われていて、

厳しい環境の中を生き抜いているんじゃないかしら。

カンファレンスのために申し込む必要があるときに越えなければいけない壁があって、

女性は多分まだその壁を越えるためのベストな擁護者を得られていない。

女性はよくサポート的な役割につくことが多いですが、それと同じサポートが返ってくるわけではないですし。

それをどう変えていったらいいのか、そのヒントが女性のリーダーたちなんじゃないかな。

他の女性たちを励まし導いていくんではないかと思うんです。

 

Q.最後にメッセージをお願いします。

本当に一般的なことですが、

あなた自身が何を求めているのかを問い、理解すること。

そこからだと思います。

助けを求めることや目標にどうしたらたどり着くけるかを学ぶこと。

そしてあなたが「準備ができた」と感じたら、もう周りの人には何も言わせないこと。

ただ熱意を持って進むのみです。

とても大変なことですが、近道はありません。

自分にはできそうもないと思うなら、少なくとも今のあなたの人生では難しいことなんだと思います。

今はたくさんの良いネットワークがあり、たくさんの頼れる女性たちがいます。

でも同時に、そこにはたくさんのサポートしてくれる男性の同僚たちもいることも忘れずにいるべきですね。

 

能力、責任、そして情熱が必要です。

あなたがもしライティングデザインへの道を進むことを望むなら、

自分自身の道をたどり、やるべきことをこなしながら進めばいい。

そのルートに制限はありません。